歯科医院の待ち時間を「価値」に変える——株式会社プラネット社様を訪問して

先日、歯科医療法人の経営者様とご一緒に、株式会社プラネット社様の大阪オフィスを訪問させていただきました。
同社は歯科医院向けのシステムを開発されている企業です。訪問前、私が抱いていたのは「システム開発会社」という一般的なイメージでした。しかし実際に足を運んでみて、その認識は大きく変わることになります。
■ オフィスの壁が語っていたもの
案内されたオフィスの壁には、オリジナルキャラクターのポスターが一面に貼られていました。
お話を伺うと、歯科医院の待ち時間に子どもが楽しめるオリジナルアニメを、社内の専属チームで制作されているとのことでした。
注目すべきは、この制作を外注ではなく社内の専属チームが担っているという点です。コンテンツ制作を内製化するという判断には、相応のコストと覚悟が伴います。そこに、同社が何を大切にしているかが表れていると感じました。
■ 「行きたくない場所」を変える発想
歯科医院は、多くの子どもにとって「行きたくない場所」の代表格です。
同社のオフィスには、その前提を「また行きたい場所」へと転換するための工夫が随所に見られました。システムという機能的な価値の提供にとどまらず、患者体験そのものをデザインしようとする姿勢です。
システム開発会社でありながら、その根底にあるのは「子どもと患者さんを笑顔にしたい」という想いでした。技術はあくまで、その想いを形にするための手段として位置づけられています。
こうした理念が明確な企業は、意思決定に一貫性が生まれます。それは中長期的な競争優位の源泉になり得るものです。
■ 数字の背景にある「熱」を見る
私は社外CFOとして、さまざまな業界の企業に関わらせていただいています。
決算書を読み解き、資金繰りを把握し、数字から企業の状態を診断することが業務の中心です。しかし数字はあくまで結果であり、その背景には必ず人の意思と想いが存在します。
現場に足を運ぶと、資料の数字だけでは把握しきれない「その会社の熱」が伝わってきます。この熱量の有無は、財務分析だけでは決して見えてこない、しかし企業の将来を左右する重要な要素です。
現場に赴くたびに、そのことを改めて認識させられます。
■ ご縁をつなぐという役割
今回ご一緒した医療法人の経営者様にとっても、有意義なご縁になりそうな手応えを得ることができました。
社外CFOという立場は、財務の助言だけが仕事ではありません。経営者同士、企業同士をつなぎ、新たな可能性が生まれる場をつくることも、重要な役割のひとつだと考えています。
お忙しいなか、貴重なお時間をつくってくださった株式会社プラネット社の皆様に、心より御礼申し上げます。
■ おわりに
企業の本当の価値は、決算書の外側にある。
今回の訪問は、そのことを改めて実感する機会となりました。
弊社では、財務の視点と現場の視点の両面から、経営者の意思決定を支援しています。企業経営に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

